【書評】小さな事件が巨大な事件の手がかりに!「蜂に魅かれた容疑者(著:大倉崇裕)」講談社文庫

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こんばんは、めぇ太です。

ミステリー欲が止まりません!職場で昼休憩には座ったまま寝ることにしているのですが最近は読書タイムになってしまって午後がつらいです・・・

ということで、今日はドラマ化もされた「福家警部補」シリーズや「落語」シリーズを生み出した大倉崇裕の「警視庁いきもの係」シリーズの第2作「蜂に魅かれた容疑者」をご紹介します。ちなみに僕は「白戸修」シリーズと「警官倶楽部」が好きです。

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あらすじ

通称「いきもの係」と呼ばれる警視庁総務部総務課動植物管理係がいろんな事件に関わり事件を解決に導く本シリーズ。

前作「小鳥を愛した容疑者」は短編集でしたが、本作は長編になっています。

事件の発端は、都内近郊で多発するスズメバチの被害。その中で、山登り中の男性が何者かに偽物の標識で導かれて蜂に刺されたと主張する。

警視庁が悪質な新興宗教団体を追う最中、管理官が狙撃され捜査一課はてんやわんや。

忙しい捜査一課に代わって、蜂事件を担当することになった動植物管理係の須藤警部補と薄巡査。どうでもいいような事件を押し付けられた形に。

その捜査を進める中でさらに発生するスズメバチによる事件。しかも、高速道路で爆走中の車に蜂を放ち死者も出るという悲惨な事件。

一体、犯人の目的は何なのか。そして、宗教団体との関連は・・・

という感じのストーリーです。

本作はミステリーといっても、警察小説なんですよね。

警察の縄張り争いみたいなのが描かれています。所轄は余計なことをするな、とかそういうやつ。「踊る大捜査線」とかね!

警察じゃなくても、会社でも役所でもあるんじゃないですかね。

縄張り意識というより、自分たちの所管はこの範囲、その他は別の所管だからそっちでやれ、って感じで、警察の縄張り意識とは逆ですけどね。

本シリーズの主役である動植物管理係は総務部総務課という捜査権もない部署で、本来は事件関係者のペットとかを保護する係。本作の蜂事件では捜査を担当することになりますが、そこはやっぱり捜査権のない総務課。なかなか思うように捜査させてもらえず捜査が進みません。まぁ、総務課っていったら、他のどこの部署にも属さない仕事を集めたところ、って感じですからね。仕方ないですよね。

そんな中で、何とかして捜査を進めて、小さな手がかりから背景にある事件を見つけるってところがいいですよねー。

感想

ぶっちゃけ、僕、蜂が大っ嫌いなんです。

若干、読むのが辛かったです。

蜂が飛んで、威嚇してるとか、ブンブンしてるとか、「いぎやぁぁぁぁっぁぁ!!」って感じ。

子どものときに友だちが蜂に刺されて病院に運ばれたことがあって、次に刺されたらアナフィラキシーで死ぬかもしれないって聞いてから、蜂が怖くて仕方がないです。

スズメバチとか特に顔怖いし、邪悪じゃないですか?

といいつつも、内容自体はもちろんおもしろかったですよ。

ただの山登り中の蜂に刺される事件から徐々に大きな事件に発展していき・・・最後には県警と対立しつつも協力するってのがたまりません。最初はしょぼい事件で、こんなので長編ってどうなるって感じなのが、徐々にハラハラする展開になってくるんですよね!!特番のドラマ化とか映像化してもらいたいです。きっとおもしろいはず!!これはマジで!!

きっと徐々にワクワクハラハラしながら読める作品ですのでぜひおすすめです。

では!!

<作品紹介より>

新興宗教団体にかかわる事件で警視庁が緊張に包まれる中、都内近郊ではスズメバチが人を襲う事故が連続して発生。中には、高速道路を走る車内に蜂が放たれるという悪質な事例も。平穏な日常を脅かす小さな「兵器」に、窓際警部補・須藤友三と動物大好き新米巡査・薄圭子の「警視庁いきもの係」コンビが立ち向かう。

蜂に魅かれた容疑者 著:大倉崇裕

講談社文庫 定価:760円(税別)

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